Saturday, April 14, 2007

蛋撻


「蛋撻」、エッグタルトのことだ。
ベースは店によってはクッキーベースとペストリーベースも使えるが、中身は卵の黄身、砂糖と牛乳のみ。
外見と材料も素朴だけど、香港の飲茶(ヤムチャ)の定番メニューになっているくらい人気がある。

飲茶で食べられる蛋撻はちっちゃくて一口でも食べられそうな可愛らしいものだけど、伝統の蛋撻は直径8㌢くらいある。
香港の「茶餐廳」(香港の食文化を代表する庶民の食事処)で売っている蛋撻はまだ大きい方が多い。蛋撻一つと香港式ミルクティーで立派なティーセットになるのだ。

そもそも蛋撻も「茶餐廳」が流行らせたと言えるかもしれない。20世紀40年代頃から香港のパン屋やケーキ屋で蛋撻を見かけ始めたけど、普及になったのは50年代から茶餐廳で出せられてからだ。 昔の茶餐廳は自家製のパンや焼き菓子で商売している所が多くて、午後3時半頃蛋撻や菓子パンが焼き立てる時間には、美味しい店だと行列ができるのだ。

香港人にこよなく愛されてる蛋撻の発祥地は香港だと思っている人が多いでしょう。
でも、実は違うようだ。

香港歴史学者吳昊氏によると、20世紀20年代の時に、広州のデパートは競争が激しく、お客を招くためにデパートの菓子職人が「星期美点」という週替りの創作菓子を発売していた。蛋撻はその時期にできた菓子の一つだ。
また、Laura Masonの“Traditional Foods of Britain”によると、イギリスには中世期から似たようなお菓子が既にある。イギリス文化の影響で出来た洋風菓子ではないかと思う。

先日あるショッピングモールでちょっとした卵フェアが開催されて、巨大な蛋撻ティーセットが飾られた。お昼食べたばかりなのに、ヨダレが・・・

2 comments:

Anonymous said...

なるほど、蛋撻は私も好きです。これを読むまでは、マカオが発祥の地だと思っていました。ポルトガルから渡ってきて、マカオで発達したのだと。。。何を読んだんだろう?Miuのいつもの最後のオチが好きです(^^)

Unknown said...

マカオの‘葡撻’(ポルトガルタルト、ポルトガル語ではPastel de Belémだそうです)は香港の蛋撻と似てますね、確かに。で、理恵のコメントを読んでWikiで調べてみました^^

一番最初に葡撻を作ったのは18世紀にポルトガルのある修道女だそうです。当時の葡撻の中身はクリームと砂糖で作るのです。特徴はあの表面の焦げ目ですね(焦げ目大好き^^)。ベースはペストリー。1837年から普通のベーカリで売ってるようになりました。店はBelém区所在だったので、Pastel de Belémと呼ばれました。

1989年にイギリス人Andrew Stowが葡撻の中身を甘さ控えめのカスタードに変えてカオに導入したら、すぐにブーム。中国、香港にだけではなく、日本、タイ、フィリピンにも出店したそうです。

うーん、やっぱ、ブームになったものは印象に残るよね。マカオの葡撻の歴史がこんなに短いのに私もびっくりしました。Wikiっていいね^^